きっとド派手な大サビの前フリ

■今年最大の風速で駆け抜けていった一週間だった。


■19日、翌木曜日に重量級の試写を控えていたので厄払い、というかちょっとでも友達と会って元気出しとかないと、と思ってダメ元で仁くんを誘ってみる。・・・すると意外にもすんなりオーケー。


■それをツイッターで告知したら、集まるわ集まるわ、1時間半後には上野に7人の友人が集合。‘七人のキチガイ’イン・ザ・ハウス。


■もともと仁というせいろを食べるつもりだったのだが、いつの間にかせいろと牛丼メガ盛りのセットになっていて、しかも牛丼は池のようにつゆがダクダクで、店の店員が好意で温泉たまごまでサービスしてくれて、米がグジャグジャでもはや液状、吐きそう、結局せいろの味がしない。そんな夜だった。


■集まってみたら無口な人たちばかりで俺一人必死に喋らなきゃ沈黙死する!みたいな飲み会も辛いが、みんなで無責任に喋りまくればいいってもんでも、絶対にない。


■仁くんの終電を考慮しての上野集合だったが、結局うちに泊まるというわけのわからなさ。


2か月前、不動産と部屋を見に来た時は初めてのマンション暮らしにときめいたもんだが、すっかりドヤ街の素泊まり宿みたいな形相・・・適当にパジャマ貸したら完全に季節労働者の集まりみたいな出で立ちに・・・


■なんか上野で話したことより、家で話したことのほうが中身がぜんぜん切実だった気がする(内容覚えてないけど)。


■翌日からの仕事は、やはりいっぱいいっぱい。それなりに楽しもうとしてるし楽しめてるけど、肉体的にしんどくなったらしょうがない。


■やがて若者に「30過ぎたあたりで体力落ちたわー」とかいうオッサンにはなりたくない。だから無理をする。


終電目指して有楽町まで歩くときに通るマリオンが好きだ。


■週の半ばあたりから軽はずみに引き受けた結婚パーティービデオが日に日に自分の首を絞める恰好となり、月島にあるスタジオ・アーノルドパーマーに幹事ともどもお邪魔させてもらい作業する。


本当に、



本当に、



すいませんでした!!


アーノルドパーマーばかり着てる夫婦の住まいが、どんどん占領下〜スタジオ化されてく感じ、本当にすみませんでした。


■完全グロッキーな状態になるまでつき合わせてしまった利享くん、初対面の幹事チームに対し果敢な‘攻め’の姿勢を崩さずどんどん酔っ払っていった石橋さん、マジサイコーあざーした!!!というか結局クオリティーを掌握していたのは利享だった。あー危なかった。


■木曜夜、土曜夜と作業して、完成したのは日曜朝。日曜は結婚パーティー当日。


■新郎新婦は中学の一学年後輩。新郎Tはサッカー部の後輩で仲良かったが、新婦は話したこともない。利享宅から帰宅〜仮眠後、会場である雨の西麻布へ行かネバダ


■受付の女性に名前を言うと「きゃー、未来さんが大人になってるーー!!!」と騒がれて(a.k.aナメられてる)完全に浮かれあがったのだが、つーかお前らこそ大人になりすぎてて誰が誰だかわかんねーよ!そもそも1コ下だからよく知らないんだよ、アウェイなんだよ。


■そんな中、遠巻きに目ん玉ひん剥いた仰天の顔で俺に会釈する人が・・・

黒崎じゃねーか!!!!!!


■なんだか説明が雑でわからなかったが、新婦と友達らしい。こんなこともあるもんだ。ずっと会ってなくてもいつか会いたいなーって思ってたら会えちゃうもんだ。黒崎、元気そうでなにより。


■過去出席した結婚パーティーの中でも稀な、ゆる〜いムードでパーティーは進んでいったが、映像は本当に盛り上がってもらえた。新郎Tは本当に腹黒いヒトデナシで、昔からリアクションも鈍く、どうせ感動なんかしねえんだろうなーぐらいに思っていたが、号泣しやがった。ざまーみろ。

■パーティーが終わってZESTに流れ、先週式を挙げたKとTと三人で話す時間が少しあった。


■去年僕たちはW先生の葬式で、それぞれが10年以上ぶりに再会し、会っていない時間のデュレーションはすさまじいけれどバカデカい悲しみを共有することでまたチームの感覚を取り戻した。


■そして今年、僕は家が無くなりJ先輩に家の面倒を見てもらい、Kの結婚式に出席し、幹事に巻き込まれTの結婚VTRを作った。
KもTも「W先生に出席してもらいたかったね」と口を揃えて言う。でもTが「W先生が繋げてくれたんですよ」と言う。
15年前のヒトデナシが、いつの間にか立派な大人になっていた。



やまない雨などないように
毎度必ず来るのが日曜日
ハラが減ったら食えちゃうこの驚異
経て、排泄行為
果てしなく思える月から金
心身ともにギリッギリ
地味すぎるしんどい日々は
きっとド派手な大サビの前フリ

THE HELLO WORKS『EVERY SINGLE DAY』)