冬が終わりをひき摺っている
■最近、ちょっと飲んだだけで翌日けっこうな憂鬱というか気だるさに見舞われる。別に病的な何かではないけれど、一連の疲れや体力の低下によって仕事のスイッチングがスムーズでない。オフも丁寧に自分をいたわって過ごそう。
清掃〜解体が進むウチへ足を運んだら、いかにも不条理劇の優秀な舞台装置のような風体になっていた。
■こないだの誕生会の時、もらったギターで軽はずみに一曲みんなの前で歌ったのだが、これまでに無い恐怖感を感じた。ちょっと正体がわかりづらいが、火事の後これまで当たり前にやっていたことに体が硬くなるような感覚が様々な場面である。
■まあ元の生活に馴れちまえばすぐに元に戻る、と確信している。
■八さんと電話して、愚痴とも弱音ともつかない上に書いたようなことを話したら、直観で分析してくれて正体がわかりづらい不安が明晰になった。ずいぶん楽な気持ちになれた。
■13日、仕事を早く切り上げることが出来たので『愛のむきだし』を観に早稲田松竹へ。
■映画を観ている間、何度も「おもしれえぇぇぇ〜!!!!」って腹の底から叫びだしたくなった。終わってみれば人生で最高に短い237分。例にもれず、ヨーコに恋をする。
■同時上映は『空気人形』。
ダッチワイフ(等)を既成の概念から解放して発見に満ちた世界を表象させたいわりには、周りにいる「孤独な人間たち」が紋切り型すぎる気がした。唯一、清廉なのが人形師(オダギリジョー)で、空気人形と暮らす男(板尾創路)がどんどん惨めに汚らわしく映し出されるあたりが、物語として都合よく勝手すぎて寛容でないと感じた。
奇跡的に美しい画は映画に充溢してるし、寓意で東京を描いた稀な成功例だとも思う。だけどモチーフがモチーフだけにどうしても啓蒙的に見えてしまうし、う〜ん、欲をいえばもっと是枝裕和演出の星野真理が、余貴美子が観たかった……なぁー。
- アーティスト: world’s end girlfriend,サントラ
- 出版社/メーカー: Human Highway Records
- 発売日: 2009/09/25
- メディア: CD
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■実はどちらもとっくにサントラは買って聴きまくっていたんだ(まあ燃えてしまったけど)。去年秋、絶望気分で再撮へ桐生まで向かうレンタカーの車中、『空気人形』のサントラが少なからず気分を浄化させてくれたんだった。world's end girlfriendは『おそいひと』のサントラも極彩色に滅入っていてサイコーだった。
■30分だけでも友達に会って話す時間さえあれば、頭の中を渦巻く明日についてのありとあらゆるネガが消えてなくなるのになあ。わかっているんだけど30分会うということもなかなか困難だったりするんだよ、みんな、いつも。