あるボクサーの最期

タバコの匂いを消し続けて10年。いつもありがとう、モクモクさん。

■占い師の方を取材し、その流れで初めて占いをしてもらう。
占い師は水晶を使うでもなく手相を見るでもなく、パソコンに生年月日を入力して星の動きを見るだけ。

■いやあ、度肝抜かれた。性格上どうしても疑ってかかるのだけれど「人生最悪の時期」と前置きした上で入院していた時期を月単位でピタリと当てられてしまっては、疑いたいもんも疑えなくなっちまうよ。

■文章を書くべきよ、と。長い文章はダメよ、短い文章を書きなさい、翻訳の文章のような日本語の文章を書きなさい、と。

■めずらしく部屋の片づけをしてみたら働いて一年目にサークルの掲示板に書いた文章が出てきて、読んでみたらウエッて感じだった。働くということに完全に酔っていて図に乗っていてキモい・イタい。

■ここのところオデコのあたりの頭痛がひどく、子供の頃から疲れるとまず目になんらかの疾患がでるので高輪にある総合病院の眼科へ。

■単なる眼精疲労を訴えるつもりが、眼科で喋りすぎて「じゃあ耳鼻科も診てもらってください」。耳鼻科で喋りすぎて「念のためＣＴスキャン撮りましょう」。ＣＴスキャン撮って「あー、見つかっちゃったねー、いるんだよ、こういう人たまに、見つかるつもりないのに見つかっちゃう人、いるんだよ」。
終わった、俺終わった、なんも叶えられず30手前で終わった、あー終わった、とおもったが、
「それってもう今まで通り日常生活ができないんですか？」
とおそるおそる尋ねれば
「そうだねー、ボクシングはしないでください。ボクシングとか、する？」
…しねーよ。

■不毛な消耗をして歩いていたら高輪台駅のすぐ近くにスタジオができていた。深夜もやってるみたいだし今度入りたいな。

■だけどチラシを見て、品川・五反田徒歩10分っていうのは笑った。松本さんも伊東さんも荒木さんもすぐに見破るよ、そんな嘘。

■久々に髪を切りに原宿へ。
Ｎさんが産休にはいってしまい、代わりに別の方に切ってもらう。産休前にＮさんが手配してくれたらしく半額だった。

■雨がそぼ降る日曜夜の竹下通りはなんだかよかった。もうこの年齢で目的があって竹下通りに来ることなんて滅多にない。知らないいろんな土地に行くことはあっても、かつて目的があった街はすでに目的を失っている。無目的にどこかの街をうろつく時間はそんなにない。

■だけど、もっとも無目的で行ってはならないのはタワレコだ。わかっていながら無目的で行ってしまう。大友良英や赤犬、あとタラフ・ドゥ・ハイドゥークスというルーマニアのジプシーバンドのＣＤを買った。やっぱりヴァイオリンの音って心が弾むな。

ホームシック 生活(2~3人分)

タワレコで購入。読書がまるでできない今年の珠玉の一冊。
お前ら全然間に合うよ、ってＥＣＤが言ってくれているような錯覚。去年読んだエッセイのナンバーワンが立川談春『赤めだか』なら今年はこれ。どうしてここまで読んでいて疲れない、けど内実の豊かな言葉をこの人は紡げるのだろう。娘さんにつけた‘くらし’という名前も読んでいて潤む。挿話のような妻いちこさんの文章や写真も大好きだ。母親になった女性の見つめる世界がシャープで美しい。

■去年から滞っていた従姉妹の結婚式ビデオの制作について親に責められ言い返す言葉なし。あれは伸ちゃんが気を遣って立派なギャラが出ているのだった。激しく自責の念。

■結局そのＶＴＲの編集をＹにふった。「ノーギャラでいいっすよ」と言ってくれるがＹの生活の厳しさは知っているし（女なのに水虫の薬も買えない…予防のために持っていたベンザブロックあげたら彼氏からお礼の電話がきた……）そういうわけにもいかないだろう。

■明後日から５年連続で参加しているビッグサイトでのイベント。このイベントが終わると一気に冬へ、そして年末へと突入する。【企画Ｓ広島】のオンエアは遅延しているが間もなく福知山のロケへ。
スタジオに入れるのはいつだろう。冬に備える間もなく、冬が来ている。

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