拘泥しやがれ

■最近、積極性というものがわからない。積極性を発揮したつもりが、けなされたりおもうようにいかなかった時、ちょっとしたパニック状態に陥ってしまう。冷えていく季節も手伝って、ものすごい倦怠と憂鬱の断末魔が時折頭をかすめる。

■どこへ行っても誰と会っても、話すことといえば『ザ・プロフェッショナル――井上雄彦篇』についてだ。あれは漫画家のドキュメントではなく、画家の、スポーツ選手の、病者の、巨大なニヒリズムのドキュメントだった。


■週末、久方ぶりに星に会えたがすっかりこっちが元気なくて申し訳ないことをした。


■この苦しい日々を、どうにか新しい歌をつくることで乗り越えたい。『紫陽花のアンセム(仮)』が、徐々に頭の中で像を結び始めている。
・愚痴に帰結しないこと
・ちゃんとみんなの歌たりえること
・具体的すぎない翻訳文学のような歌詞をめざすこと
・だけど生活に還元できるデッチアゲの昂りをのこすこと


■ホラーフリークスである声優のKさんに前々から薦められていた『REC』をやっと鑑賞。バッチリなタイミングで発症する少女が良い。

■エクセルでシートを作って『キャスターマイルドマイガール』の編曲全体が見渡せるように徐々にしたためている。集中しているときは気持ちが楽だ。


■ゆうべ、ロボさんにお願いして忙しい中、渋谷で焼き鳥。悩み相談のつもりだったが、ほとんど仕事の話はせず、ひたすら音楽の話。さまざまなバンドやCDの話。現在の東京で、大きな体いっぱいに享受できる音楽を浴びまくっているロボさんは会うと元気がでる。


■黒ちゃんからメールがきていて、やはり『キャスターマイルド〜』の最後のAメロの歌詞に少し違和感があるとのこと。そう指摘されてうれしい。
真実‘げ’な耳触りのいいフレーズより、エゲつなくても、不格好でも、たとえばtwitterで誰かがつぶやいていることのほうが体に迫ってくる波動を感じるのではないか。それなのになんで欺瞞の言葉ばかり並べてしまうのだろう。浮いた歯でできたお山の大将だ。ちゃんとVTRを作ろう。楽曲を作ろう。


■おもえば子供の頃から、何かモノを作ることで拘泥したかったんだ。井上雄彦のドキュメントを観終わって、そんなことを考えた。


■週末、もう一度広島へ。欠けていた素材をもう一度撮りなおしにいく。もっともっと拘泥するのだ。そのためには行動するのだ。