ひさびさの平日休みは天気がよかった





■昨日(26日)は休み。友人と有楽町で映画を観る。


■前日友人とメールで観たい映画を5つずつだしあい、どれか一致するだろうと考えたもののまったく一致せず、なにを観たかといえば是枝裕和監督『誰も知らない』だ。
シネカノン有楽町が何周年かのアニバーサリーで劇場で上映していた。


■『誰も知らない』を観たのは二度目。だが感覚として初見にかぎりなく近い。
公開時、僕は2ヶ月間の入院から退院したばかりで、いまおもうに感性の大半が死んでいた。あのころ、『誰も知らない』を観た人間でこの映画を悪く言う人は僕のまわりになく、僕も話をあわせる感じで流されるままにおもしろかった、だの、よかっただの言っていた。けど映画の印象はすこぶる曖昧模糊としていて、話のスジも演出の意図もシュワシュワとディティールがあやふやで、感覚の琴線を揺さぶられることはなかった。


■いや、しかし、ならばこそ、昨日僕は初めて『誰も知らない』を観たのだとおもう。やはり同年代の同業者の多くが、人生の針路を決定した映画だけのことはある。
ほんといまさらだが、すげえ映画だな。
現在、『誰も知らない』について感想をノートすることはちょっと気がひけるが、ただあの間取りに住む彼らが野性を獲得していく経過、少年少女の野性が牽引して映画も獰猛になっていくのだがその際どさと美しさが演出によって保たれていることは記憶しておきたい。母親のYOU、そして明に万引きを強要する少年など‘悪’の存在は劇に登場するのだが、観客の憎悪は喚起されない。憎むべき‘悪’が存在せぬまま、あのような残酷が表出するというのがこの国のリアルなのだとおもう。


■公開時、『誰も知らない』にまともに感動できなかったのは、明をのぞく姉弟たちが母親から課せられた‘部屋の外に出ちゃいけない’というルールが、病院を出たばかりの自分にきつかったというのもある。




■映画を観終わり、日比谷公園で一服してその後、銀座をうろうろ。
銀座っていっても、たとえば渋谷に比べて別に使うお金がかかるかというと、そうじゃない。
東急ハンズ行ってH&Mってどんなんなのか見に行って結局歩いて疲れて入るのはドトールやプロントだし。ユザワヤもできたらしい。


■友人から預かっていてもらったユニコーンのアルバムを受け取る。ワクワクだなあ〜。

森山大道さんのドキュメント観て『誰も知らない』観たら、明らかに目の質があがった気がした。


■お腹が空いて渋谷へ。時代の波に乗って健康に目覚めた友人が歩きたいと言うので40分ぐらい歩いて三軒茶屋へ。
246とか海岸通り、六本木通りなど、‘高速で覆われた通り’は、いくら歩くのが好きな僕でも一人で歩くのはつまらないな。
誰かと会話しながら歩くか、せめて音楽を聴きながらがいい。


まだ夜は冷える。春は近くて遠い。


■こないだバンドで行った三軒茶屋ジンギスカン屋さんへ。ほんとにおいしいなー。
カウンターで店員さんといっぱいしゃべる。調子に乗って何年ぶりだろうか、日本酒をガブガブ飲んでしまった。


■二日酔いが心配だったけど今朝起きてみたら全然大丈夫。日本酒いけちゃうなー。
昨日につづけて今日も、東京国際フォーラムの中庭にいっぱい並ぶケータリングで弁当買う。ほんとここいいなー、ケータリング天国だなーっておもってたら後ろに並んだOL二人組のひとりが「ほんとケータリング天国だよねー!!!」とはしゃいでた。ほんとだよね。


そら

そら

新撰組の店員さんの歌はすごくいいのだ。